Valladolid ユカタン、バジャドリッドから、メキシコの神秘、セノーテへ

セノーテの存在を初めて知ったのは、メキシコに来る前、講談社が発行するトラベル雑誌『TRANSIT』のメキシコ特集を見た時だった。確かそれは、チチェン イッツァー遺跡近くのセノーテ イキルの写真で、洞窟の底を満たす清らかな水、そこへ垂れ下がる野生的なツル、キラキラと差し込む神聖な光...。こんな幻想的な場所が、まだ私の知らない世界にはあるんだと、いたく感動したのを覚えている。メキシコに赴任が決まって、カンクンよりも、メキシコシティよりも、絶対行きたいと思っていた場所がセノーテだった。

セノーテはユカタン半島の石灰岩地帯に見られる陥没穴に、地下水が溜まった天然の泉のこと。古代マヤ語で"聖なる泉"という意味。ユカタン半島には、7000ものセノーテがあると言われている。

その数あるセノーテの中で今回私が訪れたのが、コロニアルタウン、バジャドリッドから近いセノーテ3つ。
なぜ、バジャドリッドを拠点にしたかーー。この町周辺にはたくさんの美しいセノーテがあるのはもちろん、世界遺産チチェン イッツァー遺跡や今話題のピンクラグーンへのアクセスもよいから。また、町の中心地はカラフルな建物がとってもフォトジェニックで、素敵な香水ブティックや美味しいチョコショップもある。カンクン空港から車で1時間半と、ちょっと遠いので、なかなか訪れる日本人は少ないけれど、町には欧米から来たであろう外国人が多かった。

バジャドリッドの町のことは、また、改めて書くとして、今回は私の訪れたセノーテ3つをご紹介。

1.Cenote Samula セノーテ サムラ

バジャドリッドのセントロから車で10分ちょっと。このセノーテが最近話題なのは、映画『リメンバーミー』の中に登場するセノーテ(ミゲルが落とされる場所)のモデルとなったところだから。
エントランスからしばらく歩くとこんな階段が現れる。セノーテは陥没穴に水が溜まった泉なので、地下に降りていく形になるのだ。
そして現れたのが、この光景。天井に開いた小さい隙間から光が注ぎ、なんと幻想的な。私たちが来たのは午後4時頃で、太陽はかなり傾いている頃。なので、太陽が真上にある時間帯に来れば、光がさらに強く差し込み、より神々しい姿が見られたかもしれない。でも、そうでなくても十分なくらい、美しく感じた。
そして泳いでみたら、ひんやり気持ちよかった。私の旦那さんや息子はセノーテの水は冷たすぎるから嫌い、というけれど(以前、朝イチにトゥルムにあるグランセノーテに行った時の感想。その話はまた改めて)、ここの水は体が芯から冷えるような冷たさではなく、ひんやり気持ちいい感じ。
水面から上を見た写真が、こちら。コウモリがいそうな、まさに、洞窟。
水の透明度もなかなか。光が強く差し込む時間帯なら、水の中で光のラインを見れるのでは。小さな魚もいっぱい。結構深いけれど、つかまれるロープや休める岩場もあり、子供達もたくさん泳いでいた(とはいえ、深いところもあるので、 お子さんをお連れの際は、ライフベストをさせるなど、注意は必要かな)

Cenote Samula

バジャドリッドのセントロから車で10分ほど。タクシーで行くのがオススメ。
入場料は、80ペソ(だった気がします。記憶が曖昧)。次に紹介するシケケンとセットで購入することもできます。
シャワー、更衣室もあり。


2.Cenote X’keken セノーテ シケケン

このセノーテ シケケンは、先に紹介したセノーテ サムラと隣接しており、入場チケット売り場はサムラと同じところ。サムラにきたら、こっちも是非行ってほしい、また独特の雰囲気のセノーテです。
シケケンへは共通の入り口からはちょっと歩く距離。途中、普通に車が通る道路を通過するなど、「え、ホントにこの道でシケケン行けるの?」って不安がよぎるものの、無事到着。


そして、、、
階段を降りると、、、! 薄暗い空間に浮かび上がる、この鍾乳石の迫力‼︎  サムラよりも、どこか厳かで、ミステリアス。
天井には小さな穴が開いていて、蔦がたくさん垂れている。
写真右側の鍾乳石がすごかった。自然の 作り出す芸術に、ただただため息。ここももちろん泳げます。暗くてちょっと怖かったけれど、それがまた、ドキドキとした体験でした。

Cenote X’Keien

場所は先述のセノーテ サムラの隣。
セノーテ サムラと同じエントランスから入れます。

※注意:セノーテサムラとシケケンの入り口に、案内係りのスタッフ?がいて、何も頼んでいないのに、セノーテについて解説したり、道案内したり、写真を撮るなど、ついてきます。私たちは、そういうものかと、その若者に案内などしてもらっていたら、セノーテに到着した途端、チップくれ、と言われました。しかも、1つのセノーテにつき200ペソと言い出す始末。入場料が80ペソなのに法外。今手持ちのお金はない、など言って、上手く対応することをオススメします。まあ、お金ない、というと、大抵、じゃあ、いくらなら払える?とか聞いてくるので、20ペソならあるけど、とか、言ってみるのもあり。

3.Cenote Zaci    セノーテ サシ


このセノーテの一番の魅力は、バジャドリッドの中心地にあること。ホテルやレストラン、店が並ぶ通りを少し進めば現れる。ローカルの人々にとっては、ちょっと涼みにセノーテ行こう、ってな具合に、すごく身近な存在なのだろう。

セノーテは地下にあるものなので、ここもやはり階段を降りていきます。
そして現れたセノーテ サシ。上が大きく開いているので、先のサムラやシケケンに比べたら開放的で、気持ちいい感じ。訪れたのが朝9時くらいだったということも、関係あるかもしれないけれど。
光がたっぷり入るので、グリーンが多いのも特徴。町中にあるセノーテだからと、あまり期待してなかったのだけれど、期待を裏切る素晴らしい景色に、ユカタンというこの土地のスゴさを実感。
3mくらい?の高さの飛び込み台みたいな場所もあり、果敢に飛び込んでいた親子も。
ここに来てしばらくしたら、突然、水がザーッと上から流れ落ちてきた。これはナチュラル?それとも演出?  その辺は不明だけれど、小さな滝は、また1つ、このセノーテを魅力的にしていた。

Cenote Zaci 

バジャドリッドのセントロに位置。入場料も30ペソとリーズナブル。

今回私が訪ねた以外にも、バジャドリッド近郊には魅力的なセノーテが、本当に数多くある。私の行ってみたいセノーテリストには、他に、
・Cenote Suytun
・Cenote Ik-Kil
・Cenote Agua Dulce 
時間さえ許せば全部行きたかった!  でも、時間が限られた旅行者は、常に選択しなければならないもの。また、いつか、この地を訪れた時に、今回行けなかったセノーテへ行ければ、、、と、これから先に楽しみを残して。

mexico lindo

メキシコ在住の女性目線でお届けする、メキシコ情報マガジン。 lindo(スペイン語で”かわいい”)なものを中心に、きれい、おいしい、たのしいetc.を発信。

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